小説用スペース

何もない日。
普通の暮らし。
退屈で幸せな毎日が、ずっと続くはずだったのにーー

チュンチュン言ってる鳥の声がする。
朝なんだなぁと、まどろみながらぼんやり思う。
今日は学校が休みだから、あわてて起きなくても平気。
この贅沢なひとときを、もう少し堪能し
「起きろ、寝坊助!」
ドアが開く音と聞き慣れた声が、幸せの時間を奪いにやってきた。
カーテンがシャーっと鳴って、ボクのまぶたに光が落ちてくる。
眩しい。
光を避けて寝返りをうつと、頭をペシッとはたかれた。
相変わらず乱暴者だ。
「もう! 今日は一緒に森に行く約束でしょ? 忘れちゃったの?」
あぁ、そういえばそんな約束したかな。
でも正直、もうちょっと寝ていたい。
「起きろってば!」
肩を掴んで強く揺すられる。
……ダメだ。もう寝てられそうにない。
あきらめて目を開けて、幼馴染の顔を見上げる。
「……おはよ、シェンナ」
寝起きの掠れ声で挨拶すると、彼女は満足気な笑顔になった。
「おはよ、アリル」


選択肢
アリルとシェンナは森に行きます。
そこで待っていたものは?
1王国の騎士団
2恐ろしい魔物
3謎めいた美女